
塩辛いウィスキーとして有名なのがスプリングバンクです。
こう聞くと美味しくなさそうと思われるかもしれませんが、実はモルトの香水という異名を持つほど芳醇で甘美な香りが楽しめます。
そこでスプリングバンクについて、その特徴や歴史をまとめてみました。
スプリングバンクはどこにある?
スプリングバンクの蒸溜所はスコットランドの南部、キャンベルタウンという場所にあります。
キンタイア半島の港町に蒸溜所があり、すぐ近くに海があるそうです。
スプリングバンクの代名詞である塩辛さですが、これは潮風の影響であったり麦芽を発酵させる時に炊く泥炭の影響などが出ています。
こうした塩辛さはブリニーな味わいと評されているのです。
ちなみに日本ウィスキーの父である竹鶴政孝氏が、修行した蒸留所はスプリングバンクと同じ場所にありました。
現在は閉鎖されているのですが、スプリングバンクの蒸溜所からヘーゼルバーンの名を冠したウィスキーが発売されています。

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スプリングバンクの歴史は?
かつてキャンベルタウンには30を超えるウイスキーの蒸溜所が存在しており、ウイスキーの一大生産地でした。
スプリングバンクは1828年に創業しています。
レイド家によって建てられましたが、その後すぐにミッチェル家が買い取りを行っています。
現在でこそ世界的に有名なウィスキー蒸溜所の1つですが、その経営は決して順風満帆ではありませんでした。
世界大戦や世界恐慌の激動の時代のなかで少なくとも2度ほど閉鎖に追い込まれているのです。
1969年にレイドウィリアム・ケイデンヘッド社を買収した後、1979〜1987年まで一時閉鎖し1989年に再び再開。
長い歴史のなかで閉鎖と再開を繰り返しますが、ミッチェル家により今も経営が続けられ、紆余曲折を経て今日でも上質なウィスキーを作っています。

スプリングバンクの特徴を知っておこう
スプリングバンクは徹底したこだわりを持っているのが特徴です。
製麦から糖化、蒸留、熟成、樽出しからボトリングといったすべての工程を、自社で行っています。
一般的な蒸溜所であれば製麦やボトリングといった工程は、他社に分担してもらっているのですが、スプリングバンクではそうはしていません。
そのため現在では非常に珍しい蒸溜所であり、スプリングバンク独特の味わいを生み出すしている所以です。
スプリングバンクでは「フロアモルティング」を導入しています。発芽の際に麦芽同士の絡みつきを防ぐために、シャベルを使って手作業で攪拌し、酸素を送り込む作業を行っています。
仕込み水には近隣にあるクロスヒル湖の水と、敷地内の井戸水を合わせて使用しています。また、蒸溜回数を2.5回にすることで、スプリングバンク特有の香りを生み出しています。
スプリングバンクは手作業で行う「フロアモルティング」にこだわることで、他社にはまねのできない独特の味わいを生み出しています。
スプリングバンクの代表的なボトルは?
最後にスプリングバンクの代表的なボトルを紹介しておきます。
最もスタンダードなボトルはスプリングバンクの10年です。
もともと人気が高い銘柄だったのですが、生産量よりも需要が上回ることになって2018年頃に値上げをしているほど人気のボトルになります。
塩辛さもありながらも、フルーティーな香りがあり、心地よい甘みを楽しめることから非常に高い人気があります。
もう1つ比較的に手に入りやすいものが、カスクストレングスです。
カスクストレングスは、何の手も加えずに瓶詰めすることを指します。
通常は熟成した後に瓶詰めをする段階で、加水してアルコールの度数を調整するのですが、そうした工程を踏まないお酒です。
アルコール度数は非常に高いのですが、スプリングバンクが持つ本来の香りを楽しめることから人気があります。
スプリングバンクの種類
◆スプリングバンク 10年
スプリングバンクのスタンダードボトル。
洋梨やバニラのような甘い香りとかすかなピート香にスプリングバンク特有の味が特徴。
フルーティーな味わいと潮気のバランスがよく、シナモンなどのスパイしーさを感じられます。
麦芽とオークの風味と上品なあおりを楽しめる1本です。
◆スプリングバンク 12年 カスクストレングス
加水無しでボトリングすることで、シェリー樽の香りと味わいを楽しめるボトル。
レーズン、バニラの強さのある香りと、シェリー樽特有のフルーティーな風味が特徴。
ドライマンゴーのようなコクのある甘みと、塩キャラメルのような風味が感じられます。
スプリングバンクらしい潮気と甘さのバランスが絶妙で、スプリングバンクの魅力を凝縮した1本です。
◆スプリングバンク 15年
シェリー樽で最低15年以上熟成させた原酒のみを使用して造ったボトル。
シェリー樽特有のフルーティーさと、ラムレーズンなどの濃いめのベリー系の香りが特徴。
イチジク、クリーム、カカオなどが口の中に広がります。
スプリングバンクらしい潮気も健在で、甘さと塩っぽさの見事なバランスを味わえる1本です。
◆スプリングバンク 18年
シェリー樽で最低18年以上熟成させた原酒を80%、バーボン樽熟成の原酒を20%を使用した長期熟成のボトル。
レーズン、バニラのような強い甘さが香り、爽やかな風味が特徴。
うま味のある潮気と、長期熟成ならではの深みのある甘さとコクを楽しめる1本です。
◆スプリングバンク 21年
シェリー、バーボン、ラム、ポートなどさまざまな樽を合わせて造られる限定ボトル。
年によって樽が異なり、毎年違った味わいを楽しめるのが魅力です。
限定商品のため、入手が難しく貴重な1本です。手に入ったらまずはストレートで味わってみてください。
◆スプリングバンク 25年
100%シェリー樽で最低25年以上熟成させたボトルで、2018年物は世界で1200本のみの限定販売品。
日本に入荷されているのは120本のみ。
トフィーキャンディやベリージャムのような甘い風味と、淡いピート香が特徴。
フルーティーな甘さと酸味、オレンジピールの苦みが複雑に重なり合い、長期熟成特有のたっぷりとした熟成感を楽しめる1本です。
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まとめ
スプリングバンクについての情報でした。
スプリングバンクはスコットランドのキャンベルタウンにある蒸留所です。
モルトの香水と称されるほど香り高いもので、港の近くで作るからこその塩辛さがあるの魅力だと言えるでしょう。
ほかの蒸溜所にはないこだわりの製法が独特の味わいを出しています。ぜひこの機会にいろいろな種類を試して、スプリングバンクの魅力を堪能してください。


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