
甘くて飲みやすいことから女性にも人気の高いカクテルが作れるカシスリキュール。このカシスリキュールですが、いくつかの種類があることはご存じですか?
今回は奥深いカシスについて、歴史・製法・保存方法と合わせてディジョンで唯一のノワールブルゴーニュ種を100%使用している「ブリオッテ社」もご紹介します。
「クレーム・ド・カシス」の正体とは
クレームドカシスは、ベリー種のカシスを原料に使った果実系のリキュールで、濃い赤紫色が印象的なベリー由来の甘酸っぱさがあります。
ちなみに、フランス語では「カシス」、英語では「ブラックカラント」、日本では「黒スグリ」と呼ばれています。

カシスリキュールを探していると「クレーム・ド・カシス」と書かれたラベルを見ることは多くないでしょうか?
意外と知られていませんが、この「クレーム・ド・カシス」は、商品名ではありません。
カシスリキュールのフランスでの一般的な名称は、「リキュール・ド・カシス」と呼ばれ、アルコール度数は最低15度以上となっています。
その中でも1ℓ当たり400g以上の砂糖を含むものが「クレーム・ド・カシス」と表記でき、いわばランク名です。
(ちなみに、カシス以外のリキュールは、1ℓ当たり砂糖250g以上で「クレーム・ド・〇〇〇」と表記できるように定められています。)
このランクによって、アルコール度数が高く、しっかりした甘みがある「カシス」であることが証明されます。
ちなみに、「クレーム・ド」とはフランス語で「クリームの~」という意味。
この「クレーム・ド」というのは、シャンパーニュ地方でつくられたものをシャンパンと呼び、その他はスパークリングワインというのと同じようなイメージです。
ちなみに、「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」という表記があれば、ブルゴーニュ地方コート・ドール産のカシスのみを原料に造られていて、EUにより品質が良いと承認されたものになります。
『HOLON』は、”ととのえる”時間に寄り添うクラフトジンブランドです。
ストレスや疲れを抱えやすい現代人にやさしい東洋のハーブやスパイスなど9種類のボタニカルを調合。
心と身体の調和をテーマに、その味わいを保ったまま口あたりのよさを引き出すため、ジンとしては低アルコールである約35度ほどに仕上げており、炭酸水などで割るとアルコール度数およそ5~7%ほどから楽しめるのが特長です。
フランス生まれの世界的リキュール
クレームドカシスは1841年、フランスのブルゴーニュ地方で誕生しました。

その生みの親は、リキュール造りを始めたオーギュスト・デニス・ラグート氏。
ラグート氏が1836年にラグート社創立し、その5年後ブルゴーニュ地方の丘陵に育つカシスの実に着目して、開発を始めました。
1858年、ルイ・ルジェ氏と協力することで「ルジェ・ラグート社」が誕生し、
今や世界的なリキュールメーカーとして知られている、「ルジェ・ラグート社」となりました。
現在、クレームドカシスはいくつかの国々で造られていますが、やはり有名なのは発祥地であるフランス産。
ルジェ・ラグート社の商品「ルジェ クレーム ド カシス」をはじめ、数々の商品が市場に出ており、リキュール生産量の4分の1を占めてフランスの特産品なっています。
日本国内でも有名どころは、『LEJAY(ルジェ)』や『BOLS(ボルス)』などで、とくに『LEJAY(ルジェ)』はコンビニやスーパーなどでも買えるメジャーな銘柄です。
「クレーム・ド・カシス」にはさまざまなブランドがあり、味の傾向はそれぞれ異なっているのです。
保存方法
カシスリキュールはカシスの果実を2か月間アルコールに浸漬してつくられるため、果実味がそのまま溶け込んでいます。
そのため、開栓後すぐに酸化しやすいく、開栓後はなるべく冷蔵庫で冷やしておきたいです。
劣化のサインとして、お酒の色味をチェックして、果実色あるルビーやパープルが薄くなり、茶褐色になってきたら注意が必要です。
開栓後、常温で保管した場合、10日~20日を目安に使いきったほうがいいです。
ノワール・ド・ブルゴーニュ100%使用「ブリオッテ社」
ディジョン唯一の、ノワール・ド・ブルゴーニュ100%使用の生産者である「ブリオッテ社」を紹介します。

創業1836年、「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン(カシスリキュール)」で有名なディジョンに居を構えます。
創業後、しばらくしてディジョンではワインの販売量が低下、その打開策としてキール市長によって提案された「ブラン・カシス」の人気が高まり、ブリオッテ社もワイン商からクレーム・ド・カシスの製造へ事業の軸足を移行することとなりました。
現在、フランス政府が認め選び抜かれたEntreprise du Patrimoine Vivant(無形文化遺産企業)の1700社のうちの一つとして世界中で優れた技術と品質を高く評価されています。
ブリオッテ社」のこだわり、ノワール・ド・ブルゴーニュ種とは

カシス(クロスグリ)の中でもノワール・ド・ブルゴーニュ種という品種は、
クレーム・ド・カシスのために品種改良されているブルゴーニュ地方、特にディジョンの気候や土壌に適した理想的な品種です。
特徴は
1.香りが強い
2.色合いが濃い
3.味も濃厚
その為、数あるカシスの品種の中でも、クレーム・ド・カシスの原材料として最も美味しい品種とされています。
しかし、クレーム・ド・カシスにはいいことづくめなノワール・ド・ブルゴーニュ種ですが、実は生産性が良い品種ではありません。
1.収穫量自体が少ない
2.うどんこ病にかかりやすい
3.結実するまでの時間が長い
4.つまり収穫まで非常に手間がかかる
5.原材料としてのコストは高価
こういった理由から規模を大きくしてしまうと、品質の良いノワール・ド・ブルゴーニュ種を調達することが難しく、100%ノワール・ド・ブルゴーニュ種が原材料のカシスをまかなうこと自体不可能となります。
そのため、「ブリオッテ社」は家族経営にこだわり貫いています。
エキス分ではごまかせない果実本来の濃厚さ

カシスリキュールの濃厚さを表現するため、日本では「エキス分」といった言葉がよく使われます。ただしエキス分=カシスの濃厚さとはなりません。
なぜなら日本国税庁によれば、エキス分とは「酒を加熱した場合において、蒸発する残留する成分」とされており、それにはカシス以外にも、主に砂糖などの成分が含まれてくるからです。
つまりエキス分が同じカシスリキュールでも含まれるカシスの量は違うということです。
ブリオッテ社がノワール・ド・ブルゴーニュ種100%にこだわる理由はここにもあります。
現ディジョン カシス協会の会長でもある、先代ジェラール・ブリオッテ氏曰く
「カシスも砂糖もまとめてエキス分とした表現はカシスリキュールの濃厚さを示すのに正確とは言えない、リッターあたり何グラムのカシスを使用したか、という方が正確に伝えられる」とのこと。
比較して他種カシスより濃厚なノワール・ド・ブルゴーニュ種ならカシスの使用量を高めることができ砂糖の比率が下がるため、より果実味溢れる濃厚なクレーム・ド・カシスになるのです。
美味しいクレーム・ド・カシスの見分け方
上質なクレーム・ド・カシスは瓶をひっくり返すと瓶肌にカシスリキュールがまとわりつくようにしばらく残ります。一般的なカシスリキュールの場合、果実濃度が薄く残りません。
水を加えても上質なクレーム・ド・カシスは濃厚な赤色を保ちます。
一般的なカシスリキュールの場合、薄いピンク色に変わってしまいます。
水を加えても上質なクレーム・ド・カシスはしっかり香りを放ちます。
一般的なカシスリキュールの場合、すぐに香りを失ってしまいます。

メゾンブリオッテ以外のディジョンの生産者では市場へ展開できないフランスでも貴重なレベルの最高峰のクレーム・ド・カシス・ド・ディジョン「ジェラール」ブリオッテ社の中でも究極の1本。
なんと一滴の水も加えていません。エキス分80%のうちカシスの使用量だけでなんと「47%」。カシスの使用量を公開しているカシスリキュールは少ないようですが、一般的に高級で濃厚とされているカシスリキュールが20%程度。日本国内でこれほど濃厚なカシスリキュールは他にはありません。
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まとめ
甘くて飲みやすいことから女性にも人気のカシスリキュール。世界的にもルジェ・ラグート社の「ルジェ クレーム ド カシス」が有名です。
ただし、今回はカシスの種類や奥深さについて認識されて、ノワールブルゴーニュ種を100%の本当に濃いクレーム・ド・カシス・ド・ディジョンに興味を持たれた方は、ぜひ「ブリオッテ社」の「ジェラール」にも挑戦してみてください。


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